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技能講習・特別教育

2021年4月19日4:59 PM [技能講習・特別教育]

技能講習・特別教育

 

危険が伴う作業には講習や教育が必要となることがある

工場や建設などの現場作業においては、危険が伴う作業、特別な知識・技術が必要となる業務が数多くあります。

 

それらの業務を行う際に「技能講習・特別教育」と呼ばれる講習を受け、免許や資格を取得しなければならない場合があります。技能講習や特別教育が必要な業務は労働安全衛生法によって定められています。これらの講習を受講することで、作業に従事する前に必要となる最低限の技術を身につけ、事故のリスクを減らすことができます。

 

この記事では技能講習と特別教育に関する基礎知識と、それぞれの違いについて解説します。

 

労働安全衛生法

労働安全衛生法は、労働者が安全に作業ができる職場環境を形成するために定められた法律です。かつては労働基準法の一部で扱われていた内容ですが、様々な労働災害に対応するために昭和47年に独自に施行されました。

 

労働安全衛生法では、機械や薬品などの性質、使用法の説明等の義務化や、職場における安全衛生委員会の設置など、事業者が労働者にとって安全な職場環境を確立させることを義務付けています。これらの業務上の安全確保の一環として、事業者は「就業制限業務」として定められた作業を行う際には、労働者に講習を受けさせる義務があります。

 

もし事業者がこれらの業務を講習を受けていない無資格者に行わせた場合、罰金や懲役などの罰則が適用される場合があります。就業制限業務は必ず資格を持った者、または教育を受けた者が作業しなければなりません。

 

技能講習とは?

労働安全衛生法によって「就業制限業務」に定められた業務を行う場合は、技能講習を受講・修了しなければなりません。

 

技能講習は学科・実技の授業を受け、それぞれの修了試験に合格することで資格(技能講習修了証明書)を取得して修了となります。修了することでそれらの就業制限業務を行うことが可能になります。講習および試験は全国の都道府県労働局長に認可を受けた登録教育機関で受講することができます。

 

なお技能講習には、作業者として業務に就く者が受講する講習のほか、それらの業務を指揮する者が受講しなければならない「作業主任者」のための講習もあります。就業制限業務の主任者となる者は、これらの講習も修了している必要があります。

 

技能講習が必要となる業務

 ・フォークリフト運転技能講習

 ・車両系建設機械運転技能講習(整地・運搬・積込み及び掘削)

 ・車両系建設機械運転技能講習(基礎工事)

 ・車両系建設機械運転技能講習(解体)

 ・ショベルローダー等運転技能講習

 ・床上操作式クレーン運転技能講習

 ・小型移動式クレーン運転技能講習

 ・不整地運搬車運転技能講習

 ・高所作業車運転技能講習

 ・玉掛け技能講習

 ・ガス溶接技能講習

 ・ボイラー取扱い技能講習

 ・そのほか

 

特別教育とは?

就業制限業務の中には、技能講習ではなく特別教育を受講することで作業ができる業務もあります。特別教育は学科・実技の授業を受けますが修了試験はなく、受講を終えれば業務を行うことができます。

 

また特別教育は技能講習と同じく各教育機関で受講することもできますが、登録機関ではなく事業者が特別教育を行うこともできるので、会社によっては社内で特別教育を実施している場合もあります。

 

特別教育が必要となる業務

 ・フォークリフト運転(最大荷重1トン未満)

 ・小型車両系建設機械(機械重量3トン未満)

 ・ショベルローダー等運転(最大荷重1トン未満)

 ・クレーン運転(吊り上げ荷重5トン未満)

 ・移動式クレーン運転(吊り上げ荷重1トン未満)

 ・不整地運搬車運転(最大積載量1トン未満)

 ・高所作業車運転(作業床の高さ10メートル未満)

 ・フルハーネル型墜落制止用器具を用いて行う作業

 ・足場の組み立て

 ・玉掛け(クレーンの吊り上げ荷重1トン未満)

 ・アーク溶接

 ・チェーンソーの取扱い

 ・そのほか

 

技能講習と特別教育の違いとは?

技能講習と特別教育は何が異なるのかと疑問に思われる方も多いと思います。技能講習と特別教育の最も大きな違いは「資格の有無」です。技能講習は修了することで「技能講習修了証明書」という資格を取得できます。

 

一方、特別教育は受講することで業務を行うことはできるようになりますが、資格取得という扱いにはなりません。そのため、技能講習は特別教育の上位となる講習であるといえます。また上述の通り技能講習は登録教育機関でしか実施できませんが、特別教育は社内でも実施することができます。

 

外国語で受けたいんだけど

関中建設技術センターでは、様々な外国語での講習を行っております。
技能講習・特別教育を含めると、ベトナム語、インドネシア語、ミャンマー語、 英語、中国語、モンゴル語、タイ語などで行っています。
講習ごとに対応している外国語は違いますので、こちらのページでご確認頂くか、お問い合わせください。
また、対応して欲しい言語がございましたらお知らせ下さい。

 

免許について

労働安全衛生法で定められた危険を伴う業務の中には、技能講習や特別教育を終えるのではなく、国家資格である免許を取る必要があるものもあります。

 

免許を取得しなければならない業務は技能講習や特別教育を必要とする業務よりもさらに危険度が高いため、身につけておかなければならない知識や技術の幅も広くなります。そのため、免許を取得することは技能講習を修了するよりも難しいものとなります。

 

また技能講習・特別教育のように認可を受けた講習機関で講習や試験を受けるのではなく、国家資格としての試験を受けて合格しなければなりません。

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